ネクロマンシー(死霊術師) 分類:魔法使い系技能A ------------------------------------------------------------------------------ 《概説》  死霊術と呼ばれる死者や霊魂に関わる魔術を操るための技能がネクロマンシー技能であり、その使い手を死霊術師と呼びます。  死霊術は、理論としては操霊魔法をベースとしていますが、その特性は更に細分・突出化させたものであり、本来の操霊魔法で 行える様な『動死体の使役、霊魂の憑依』などの魔法を特に専門としている魔術系統です。  魔化されていない死体をそのままアンデッドとして使役・強化したり、魂を通じて精神に影響を及ぼすような術、呪詛や毒を扱 うものが揃っています。  現存している死霊術は決して多くはなく、操霊術から派生したものとされている事もあり、1階位につき2〜3種類ほどの魔術しか 未だ再現されてはいないようです。  しかし、マイナー・マジックと言う確立した理論がない魔術系統である為に、その魔術師独自の術式を組み上げる者も見られる のが特徴でしょう。 ------------------------------------------------------------------------------- 《発祥》  死霊術の発祥は、魔法文明時代と言われています。一説によっては不死を求めた魔法王が、滅びぬ軍隊を作り上げる為に理論を 作り上げたとも言われています。  操霊術師が扱う生命と魂の関係を更に特化させた系統であり、現代ではそこから分派したものであるとの定義が一般的です。  ゴーレムを代表とする魔法生物にはほとんど影響を起こさない、精神効果に働きかけるものや、正常な肉体を持つものにのみ特 効を与えるもの、またその名の通り、死者や霊魂に関わる多くの術式があり、蘇生を含む構成の操霊魔法とは一線を画しています。  死霊術における"使役"は、従来のものと違い魔化された素材を必要としません。そこにある死体や白骨に直接術者の魔力を加え、 動死体として使役させるプロセスを持ちます。  そのため、死霊術による死体は従来のものより術者の支配力が強く、操霊魔法によるものに比べ、命令の柔軟さや作成のスピー ドは勝ります。ですが、通常のものよりもマナの消費が大きく、時間的には持続しない、と言う問題点も同時に持っています。  とは言え、瞬間的に多量のアンデッドを作り出す事が出来、更にそれらを一度に動かせると言う危険性から、魔動機文明に入る と同時に、操霊魔法以上に禁忌の扱いを受ける事になります。この時、全体の9割以上の書物が焚書されたとされています。  ですが細々とその知識は継承され、<大破局>に入ると、人族蛮族問わずに一部で研究が再開される事になります。現在にいたっ ても相当に迫害されていますが、それはひとえに、禁忌として封印されている魔法に近い、邪悪なものである事が最も大きな要因 であることは、想像に難くはありません。 -------------------------------------------------------------------------------- 《習得するには》  ネクロマンサー技能を習得する方法は、独学で研究を進めていくしかありません。  禁忌として扱われて居るために、魔術師ギルドではその研究は禁じられており、密かに行なっているとされている者も、その特 性ゆえ弟子を取ろうとする奇矯な魔術師は居ないでしょう。  それ故に、真っ当な冒険者は【習得する事は出来ない】と思うべきでしょう。もし習得した事が明るみに出たならば、それらの 知識をすべて捨てるか、あるいは相応の処分を受ける事になるでしょう。  操霊術師と違い、死霊術師や死者の蘇生に価値を見る事はありません。あるいは死者の魂を死体に取り憑け、蘇らせたように扱 う事はあるでしょうが、その魂を神の下へ送るような慈悲は決して見せる事は無いでしょう。 -------------------------------------------------------------------------------- 《社会での存在》  魔術師、特に操霊術師は社会で恐れられ、忌避される存在です。そこから更に突出した死霊術師は、もはや人族社会、蛮族社会 でも暮らし辛い存在である事は確かでしょう。  ただの死体をそのまま手駒とし、生死どころか"死"そのものを操る死霊術は、一般の社会ではまさしく死神として扱われる事が ほとんどです。  そうした偏見(というか大半が真実)は、魔法文明時代から既に浸透していました。ある暴君が自国の民をすべて動死体と化し た上で陵墓に入るなど、そう言った災害レベルの事件が記録されており、広く恐れられていた事は間違いありません。  それらの土壌があり、魔動機文明に入ると同時、その多くの知識は失われる事になりました。魔女裁判めいた焚書坑儒が行われ、 死霊術師やそれに纏わる大半のものは処刑される事になります。  しかし現在でも、一般人には存在を知られる事なく、しかし水面下において静かに研究している者は少なからず居るとされてお り、いわゆる禁呪として扱われています。とは言え、その大半が既に失われた技術、知識であり、再現性は低く、またそこまで到 達できる者も非常に少ないと伝えられています。  しかし、この状況は死霊術師にとっては非常にありがたいものと言えるでしょう。一般社会に浸透していないこの状況では、変 わった操霊魔法を研究している、程度でしか見られないと言う事でもあります。無知による偏見により受け入れられない操霊術師 とは、相容れない存在でもあるでしょう。 --------------------------------------------------------------------------------- 《特徴と役割――主な技能として》  ネクロマンサー技能を主たる技能とする場合、基本的な立ち回りは、コンジャラー技能でのそれに加え、更なる熟練が要求され ます。  その原因となるのは、自身が切れる手札の少なさにあるでしょう。真語魔法、操霊魔法よりも更に使いづらい魔法が多く、使い 分けの醍醐味と考えようにも、扱える魔術の数が絶対的にその2つに比べて少ない事から、死霊術単体での扱いが非常に難しいの です。  攻撃魔法などが無い訳ではありませんが、その属性は多くが毒属性、精神効果属性であり、対策が取られやすい(あるいは、無 効化されやすい)ものになっています。  とは言えマイナー・マジックの常として消費するマナは一部のものより少なく、多くの死霊術師が狡猾な知恵を併せ持つ事もあ り、術師の才能次第では非常に高い継戦能力を持つ事もありえます。  また、周囲に自身の傀儡となるアンデッドがいる場合、それらに強化を重ねる事も可能です。  良くも悪くも、生者の仲間は必要としない技能である事は間違いないでしょう。 --------------------------------------------------------------------------------- 《特徴と役割――兼業として》  他技能との兼業を考える場合、そのシナジー効果が高く発揮されるのは、間違いなくコンジャラー技能でしょう。アンデッド達 に掛ける魔法は、死霊術と操霊魔法では異なるものとして扱われる為に、凄まじい数の補助効果を得られる事は想像に難くありま せん。  また、アルケミストやウォーリーダー等、やはり補助効果を扱える職業を同時に習得しておく事で、限られた味方であるアンデ ッド達を有効に扱う事が出来るでしょう。  しかし問題となるのは、ネクロマンサーたる術者本人の脆さです。生者を強化する手段が少ない死霊術では、術者である自身が 生きている限り、他の職業ほどの生存率を得る事は難しく、術者が倒れた時点でアンデッド達も行動不能になる為、そこを補う何 らかの手を考えておく事は急務であると言えるでしょう。 ---------------------------------------------------------------------------------- 《コラム:操霊魔法と死霊術の大きな違い》  操霊魔法から派生したものが死霊術と言われていますが、死霊術は特化しているだけあり、現在知られているそれらの魔法より も異なる点が幾つかあります。  最も大きな違いは、術者の魔力をそのまま用いて動死体や霊魂を使役するため、使役物に命令を下す際に『呼応石』などの触媒 や、『ダブル・インディケイト』などの特殊な魔法を必要としないと言う点でしょう。  それゆえに、多くの死霊を従えても指示一つで群れごと動かす事が出来るなど、非常に危険視されやすい系統でもあるわけです。 ---------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------- 《隼の止まり木亭における死霊術の扱いについて》  これら設定はすべてどんこが個人で考えたものなので、使用する場合は各GMの設定に矛盾しない様にご注意下さい。  また、割とバランスを考えたような考えてないような凶悪なものもあるので、初期〜20kくらいまでは使用をおすすめしません。  ある程度実力がつき、メディテーションやアンチボディ、各種魔符などが揃ってから使用する事をおすすめします。 ---------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------------------- 《系統:死霊術/汎用魔法》 <レベル1> 【ファントム・アロー】 消費MP:4  対象:1体 射程/形状:30m/射撃 時間:一瞬 抵抗:半減 属性:精神効果 概要:威力20ダメージの怨念の矢を飛ばす 《効果》  現世に留まる怨霊の悪意を指先に収縮し、矢として放ち「威力20+魔力」点の魔法ダメージを与えます。 【アンデッド・サヴァント】 消費MP:特殊  対象:接触 射程/形状:接触/- 時間:永続 抵抗:なし 属性:- 概要:アンデッドを作製し、従者とする 《効果》  術者はアンデッドを作製し、命令を与えて行動させる従者とさせる事ができます。  消費MP:は作製するアンデッドの【魔物レベルの2倍】に等しく、触媒として『対象の体の一部』が必要になります。  この魔術で作製出来るアンデッドの魔物レベルは【術者のネクロマンサー技能レベルまで】のものとなります。  この魔術は行使に6時間が必要であり、同時に従者として使役できるのは、同時に1体のみとなります。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル2> 【テウム・プロテクション】 消費MP:2  対象:半径3m/10 射程/形状:10m/起点指定 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:なし 属性:- 概要:魔力の墓石がアンデッドの被ダメージを-2する 《効果》  魔力で作った墓石を盾としてアンデッドに付与し、対象が受ける物理ダメージ、魔法ダメージを-2点します。  ただし、「毒」「病気」「呪い」のいずれかの属性を持つダメージは軽減できません。  この魔法の効果は、分類が「アンデッド」であるキャラクターにしか効果を及ぼしません。 【リゼントメント】 消費MP:3  対象:半径3m/5 射程/形状:30m/起点指定 時間:一瞬/さまざま 抵抗:消滅 属性:精神効果 概要:生者を畏怖させる死者の恨みが、生ける者に悪影響を与える 《効果》  死者の恨みを込めた瞳は、生者が持つ本能から恐怖を呼び起こします。  分類が「アンデッド」「魔法生物」以外のキャラクターに対し、「バニッシュ/フィアー表」にある悪影響を与えます。  対象それぞれについて、2dを振り、該当する出目の効果を適用します。 【コープス・デモリッション】 消費MP:10  対象:1体# 射程/形状:10m/起点指定 時間:一瞬 抵抗:消滅 属性:- 概要:動く、動かないに関わらず肉体を持つ死体を破壊する 《効果》  本来は神の力を借りてのみ行われる死体の浄化とは違い、死霊術師の魔力を強引に注ぎ込んで死体を破壊します。  分類が「アンデッド」であり、魔物レベルが自身未満のキャラクターのみ効果があります。  対象のHPとMPを即座に0にして倒します。対象は、その場で塵となって崩れ去ります。  自身が使役しているアンデッドに対して発動する場合、この効果は「必中」として扱います。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル3> 【スライミィ・モルド】 消費MP:5  対象:半径5m/15 射程/形状:術者/- 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:消滅 属性:- 概要:不安定な墓土の足場を錯覚させ、生ける者には動きづらく、死者には親しい環境を作り出す。 《効果》  死者達の、まだ死んでまもなき頃、やわらかく湿った墓土の記憶を呼び起こします。  死者はまさしく自らの庭であるかのように動くことができますが、生者は埋葬直後の墓地のごとく足を取られてしまうでしょう。  分類が「アンデッド」であるキャラクターは命中力・回避力判定に+1のボーナス修正を受けますが、  それ以外であるキャラクターは、逆に、命中力・回避力判定に-1のペナルティ修正を受けます。  また、対象になるキャラクターが「アンデッド」ではない場合、精神効果属性として処理されます。 【グラッブホールド】 消費MP:4  対象:1体# 射程/形状:10m/起点指定 時間:30秒(3ラウンド) 抵抗:短縮 属性:- 概要:土中から死者の手を出現させ、対象の移動を封じる 《効果》  対象の足元から独り溺れた死者の腕を呼び出し、がっしりと掴んで対象の移動を封じます。  対象は、移動力が「0」となり、回避力判定に-2のペナルティ修正を受けます。浮遊などしているキャラクターには効果がありません。  この効果が消滅するまで、地上に居た対象は「○飛行」『フライト』[剣の加護/風の翼]などによる恩恵を受ける事ができません。  対象は、自分の手番に主動作でこの魔法からの脱出を試みる事ができます。  精神抵抗力判定でこの魔法の達成値との比較を行い、対象が上回れば、その段階で魔法は消滅します。  また、この魔法は対象となったキャラクターが、累計【10】点以上のダメージを受けた場合、その瞬間に消滅します。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル4> 【モルド・アンデッド】 消費MP:特殊  対象:接触点 射程/形状:接触/なし 時間:1分(6ラウンド) 抵抗:なし 属性:- 概要:土を触媒として、即席でアンデッドを作製する 《効果》  アンデッドを作製し、使役します。  消費MP:は作製するアンデッドの魔物レベルに等しくなります。また、この魔術は触媒を必要としません。  この魔術で作製出来るアンデッドの魔物レベルは【術者のネクロマンサー技能レベルより-1以下】のものとなります。  作成したアンデッドは、次の手番から行動を開始します。 【インヴェルト・ヒール】 消費MP:3  対象:1体 射程/形状:30m/起点指定 時間:一瞬 抵抗:消滅 属性:呪い 概要:死者の傷を威力10で癒やし、生者には威力0のダメージを与える 《効果》  生命の治癒能力を反転させる事で、死者には癒やしを、生者には体内をかき乱されるような痛みを与えます。  分類が「アンデッド」である対象のHPを「威力10+魔力」点回復し、それ以外は同じだけの魔法ダメージを被ります。  この魔法は、分類が「魔法生物」であるキャラクターには一切効果を与えません。  この魔法はクリティカルしません。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル5> 【ネガティブオーラ】 消費MP:5  対象:1体# 射程/形状:30m/起点指定 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:なし 属性:- 概要:術者が使役するアンデッドを強化する 《効果》  行き場なき霊がより集まった、霊呪の堆積物をアンデッドに付与し、その能力を更に増強させます。  この魔法の対象となるのは、術者自身が作製、使役するアンデッドに限られ、それ以外のキャラクターには、一切効果を与えられません。  対象の行動判定に+2のボーナス修正を与えます。  さらに、対象が発生させるあらゆる物理ダメージを+2点し、対象が受ける物理ダメージ、魔法ダメージを-2点します。 【リモート・ボディ】 消費MP:7  対象:死体もしくはアンデッド1体 射程/形状:接触/- 時間:1時間 抵抗:なし 属性:- 概要:死体、あるいはアンデッドを自らの代わりとして行動させる 《効果》  術者は対象から魔法の視覚と聴覚を得、乗り移ったかのように対象を自在に操ります。  対象はアンデッドの運動能力はそのままに、会話を行うこともできます。  しかし、術者の技能や戦闘特技を用いた行動を行う事はできません。  術者は対象を動かしている間は、使役しているアンデッドへの命令以外の行動を行うことはできません。  また、自身の視覚と聴覚もまったく働かなくなります。 【☆デッドリーサイト】 消費MP:3  対象:術者 射程/形状:術者/- 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:なし 属性:- 概要:自分の知覚を五感から魔法にする 《効果》  研究という名の経験と、禁忌の知識による深い洞察眼は、自身すらも蝕み死霊へと近づけていきます。  術者は「知覚:魔法」となり、闇の中でも昼間のように見通す事ができるようになります。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル6> 【ロッティング・ライブ】 消費MP:4  対象:1体 射程/形状:10m/射撃 時間:一瞬/30秒(3ラウンド) 抵抗:消滅 属性:毒 概要:対象を生きたまま内側から腐らせる 《効果》  死霊術の力の源、死そのものにも例えられるそれを体内へと注ぎ込み、体内から腐食させていきます。  対象は、以降の30秒(3ラウンド)の間、自身の手番の終了時ごとに「威力0+魔力」点の魔法ダメージを受けます。  この効果は【ディスペル・マジック】や【キュア・ポイズン】によって解除されます。 【ドロウニング・ゴースト】 消費MP:3  対象:1体 射程/形状:10m/起点指定 時間:10秒(1ラウンド) 抵抗:消滅 属性:呪い 概要:死者の霊を取り憑かせ、呼吸を阻害する 《効果》  溺死者の怨念を呼び出し、敵1体に取り憑かせる死霊術です。  呼び出された怨念は冷気を放ちながら対象の気道を塞ぎ、自身の死に様を体感させようとします。  対象は効果時間の間は呼吸・発声が不可能となり、それに伴って、自身の手番の終了時に「1d」点の魔法ダメージを被ります。  この魔術は、肺で呼吸していないキャラクターには効果を表しません。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル7> 【ワイト・タッチ】 消費MP:5  対象:1体 射程/形状:接触/- 時間:一瞬 抵抗:半減 属性:呪い+精神効果 概要:亡者の魔力を込めた手で触れ、HPとMPに同時にダメージを与える 《効果》  自らの手に、生者の心を凍てつかせる呪いが秘められているワイトの呪いを染み込ませて敵に触れます。  この魔法の手で触れられた対象は、あたかもワイトの毒に侵されたかのように生気を失い、また精神力すら削られてしまいます。  対象のHPに「魔力」点の魔法ダメージを与え、同時に、抵抗に失敗した場合はMPにも同量の魔法ダメージを与えます。 【テンポラリ・レブナント】 消費MP:6  対象:1体 射程/形状:接触/- 時間:1日 抵抗:なし 属性:呪い+精神効果 概要:対象に不完全な不死者化を施す 《効果》  対象に暗示を掛け、自身をレブナントと強く思い込ませる事で不完全ながらもレブナントの特性を持たせます。  対象は「○毒無効」「○病気無効」「○精神効果(弱)無効」「○再生=3点」の能力を即座に習得し、命中力、打撃点が+2、HPが+10されます。  同時に、回避力に-2のペナルティ修正を受け、魔法の行使ができなくなり、自身で思考して行動することが不可能となります。  この魔術は、行使に1時間の準備が必要です。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル8> 【ブランクメモリー】 消費MP:5  対象:半径3m/5 射程/形状:30m/起点指定 時間:一瞬/3分(18ラウンド) 抵抗:消滅 属性:呪い+精神効果 概要:不死者の魔力を用い、対象の記憶を限定的に失わせる 《効果》  触れると記憶を失うといわれる魔力の靄を発生させ、一時的な記憶の空白化を発生させます。  抵抗に失敗した対象は、3分(18ラウンド)の間、最も最近に習得した戦闘特技を失います。  この効果は累積します。 【☆シールド・リフレクション】 消費MP:7  対象:術者 射程/形状:術者/- 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:なし 属性:- 概要:大盾を持つ不死者の力が、術者を狙う射撃を反射する 《効果》  主君を守りきれず死んだ戦士の怨念を呼び出し、その大型盾で術者を守護させます。  術者が射撃攻撃、もしくは「形状:射撃」の魔法の目標になった場合、まず1dを振ります。  出目が「1」であったなら、それを攻撃者自身に。「2」であったなら、攻撃者を含め、周囲(術者を中心に、その攻撃の射程内)のキャラクター1体に、ランダムに跳ね返します。  「3〜6」であったなら、通常通り処理されます。  この効果は、1回でも「1〜2」の出目が出た場合、自動的に消滅します。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル9> 【マリオネット・ソーン】 消費MP:20  対象:半径3m/10 射程/形状:10m/起点指定 時間:1分(6ラウンド) 抵抗:消滅 属性:- 概要:魔力の茨で死者の魂を縛りつけ、自らの傀儡とする 《効果》  対象の支配を奪い、術者が指示を行える様になります。  支配した魔物の扱いは「ゴーレムとアンデッド(⇒『WT』31P)」の「逐次指示に従え」の処理に準じます。  術者が指示を行えるようになるのは、この魔術で支配が確定した次の手番からです。  対象とする魔物の、もともとの支配者が明確である場合には、その支配者と術者とで、達成値の比べ合いを行い、術者が上回らなければいけません。  そうでない(自律的に行動しているものの)場合、魔物が精神抵抗力判定を行います。この時、魔物には+4のボーナス修正が与えられます。  この魔術の対象とできるものは、知能が「高い」ではない『種別:アンデッド』の対象に限られます。  魔術の効果時間が過ぎたら、魔物の支配権は元々の支配者に戻ります。  自立的に動いていたものであれば、再び、その行動基準と動機にしたがって行動し始めます。 【ハンドル・ウェポン】 消費MP:8  対象:1体 射程/形状:20m/起点指定 時間:一瞬 抵抗:消滅 属性:- 概要:武器に自らの思念を宿らせ、その持ち主を攻撃させる 《効果》  ポルターガイストが持つ思念の力を魔術で再現し、対象が持つ武器を操って攻撃します。  対象は、その時に自らが装備していた武器で攻撃されます。ダメージは、「その武器の威力+魔力」点です。  威力やクリティカル値、属性などの特性は、個々の武器に依存します。  この魔術は、カテゴリ<ガン>の武器を操る事はできません。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル10> 【ペイントレード】 消費MP:6  対象:1体 射程/形状:10m/起点指定 時間:一瞬 抵抗:消滅 属性:呪い 概要:術者の負傷に応じたダメージを与える 《効果》  傷ついた自身の身体を触媒とした呪いによって、対象に「術者のHP最大値-現在値」点の魔法ダメージを与えます。  術者のHPが0以下の場合でも、魔法が行使できるならば有効ですが、この魔法では<剣のかけら>による最大HPの上昇は計上しません。 【バーサーカー・ソウル】 消費MP:8  対象:1体# 射程/形状:10m/起点指定 時間:一瞬/30秒(3ラウンド) 抵抗:消滅 属性:呪い+精神効果 概要:怒り狂う戦士の怨霊を憑依させ、凶暴化させる 《効果》  戦場で死んでいった、蛮勇かつ凶暴な戦士の怨霊を呼び出し、対象に取り憑かせます。  対象は闘争心を極限まで高められ、戦いへの恐怖を取り去る代わりにそれ以外の行動が不可能になります。  対象は、いかなる状況に陥っても、敵対するキャラクターが周囲に存在する限り、そのキャラクターを攻撃しなくてはなりません。  また、命中力判定に+3のボーナス修正を受け、発生させる物理ダメージが+6点されます。  一方、回避力修正に-3のペナルティ修正を受け、防護点が一律-10点される上に、一切の魔法が使用できなくなります。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル11> 【フィブル・パワー】 消費MP:5  対象:1体 射程/形状:30m/起点指定 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:短縮 属性:呪い 概要:対象の抵抗力を弱体化させる 《効果》  死者を支配し、生者を呪う縛りのことばを唱え、対象の生きる能力を萎縮させます。  対象の生命抵抗力・精神抵抗力に-2のペナルティ修正を与えます。 【クリメイト・バーン】 消費MP:13  対象:半径6m/20 射程/形状:10m/起点指定 時間:一瞬 抵抗:半減 属性:炎 概要:威力30ダメージ、アンデッドには+10ダメージの範囲魔術 《効果》  罪人など火葬された死者たちの記憶を呼び起こし、その無念で対象に「威力30+魔力」点の魔法ダメージを与えます。  対象が分類「アンデッド」のキャラクターであった場合、適用ダメージが+10点されます。 【パニックヴォイス】 消費MP:18  対象:半径20m/すべて 射程/形状:術者/- 時間:10秒(1ラウンド) 抵抗:消滅 属性:精神効果 概要:裏切られて死んだ女の狂乱が叫びが、あらゆる認識を錯乱させる 《効果》  バンシーが挙げる金切り声を再現し、自らを中心に「半径20m」以内にいるすべてのキャラクターを錯乱させます。  抵抗に失敗した対象は、自身以外のすべてがおぞましい敵の姿に見えてしまい、敵味方の区別がつかなくなります。  対象は、自身以外に対して近接攻撃、射撃攻撃、魔法行使を行う時、その対象を任意で選ぶ事ができなくなります。  それらの行動が1体を対象とするならば、乱戦エリア内からランダムに選択しなければなりません。また、戦闘特技《魔法制御》は、その効果を失います。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル12> 【ブラックデッド・ディジーズ】 消費MP:13  対象:1体# 射程/形状:10m/起点指定 時間:12時間 抵抗:消滅 属性:病気 概要:対象を病気によって著しく衰弱させる 《効果》  指差した敵一体に黒死病をもたらす魔力を打ち込み、中毒状態にさせます。  対象の器用度、敏捷度、筋力は6点減少します。この効果でそれらの能力値が0以下になる事はありません。  固定値のキャラクターの場合、移動速度が-6され、命中力・回避力判定に-1のペナルティ修正を受け、打撃点も-1されます。  また、対象は自身の手番の終了時に【5】点の病気属性魔法ダメージを受ける様になります。  このダメージ効果は累積し、この効果で死亡した場合、生死判定に-20のペナルティ修正を受けます。 【ゴーストリィ・バインド】 消費MP:6  対象:1体# 射程/形状:10m/起点指定 時間:1分(6ラウンド) 抵抗:短縮 属性:呪い+精神効果 概要:悪霊を憑依させ、対象の動きを制限する 《効果》  亡霊を取り憑かせ呪縛します。霊による最も有名な被害であり、金縛りともよばれますが、外部からの操作でそれを行うには相当の実力を必要とします。  対象は手番の移動に「制限移動」しか選択できなくなり、すべての行動判定(生命・精神抵抗力判定と生死判定を除く行為判定)に-2のペナルティ修正を受けます。  さらに、自身の手番終了時に「威力10+魔力」点の呪い属性の魔法ダメージを負わねばなりません。ただし、この威力決定ではクリティカルは起こりません。  精神抵抗力判定は、この魔法の行使時に一回行われるだけで、ダメージ決定時には行えません。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル13> 【グレイス・オブ・タナトス】 消費MP:20  対象:半径3m/5 射程/形状:30m/起点指定 時間:一瞬 抵抗:消滅 属性:呪い 概要:死霊に親しい瘴気を活性化させる 《効果》  瘴気を巻き起こして、不浄なものだけを回復し、それ以外には等しく打撃を与えます  分類が「アンデッド」である対象のHPを「威力30+魔力」点回復し、それ以外は同じだけの魔法ダメージを被ります。  この魔法は、分類が「魔法生物」であるキャラクターには一切効果を与えません。  この魔法はクリティカルしません。 【ヘイトリッド・ジャベリン】 消費MP:10  対象:1体 射程/形状:30m/射撃 時間:一瞬 抵抗:半減 属性:呪い+精神効果 概要:負の感情で形成した槍で敵を貫き威力60のダメージを与える 《効果》  怨念や憎悪と言った思念を固め、槍の形を形成して対象にぶつけます。  対象に「威力60+魔力」点の呪い属性ダメージを与えます。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル14> 【ネクロニカ】 消費MP:25  対象:1体#+1体 射程/形状:30m/起点指定 時間:1時間 抵抗:なし 属性:- 概要:支配下にあるアンデッドを触媒に、自身が使役する従者を完成に近づける 《効果》  この魔術は、術者が支配下に置いている<種別:アンデッド>にしか効果を発揮せず、かつ触媒となる対象のHPの現在値が20点以下でなければ効果を現しません。  対象を純粋な魔力塊として分解し、【アンデッド・サヴァント】によって使役している従者に食べさせる事で様々な恩恵を与えます。  術者は以下の恩恵3つのうちから、任意の1つを選択する事ができます。 1.レベルの上昇   ┗触媒としたアンデッドの「魔物レベル/10(端数切捨て)」だけ、従者の「魔物レベル」が上昇します。    レベルアップの処理はルールブック2巻末のコラムに準じます。 2.HP・MPの回復   ┗触媒としたアンデッドの「魔物レベル×3」点分、従者のHPとMPが回復します。 3.追加特殊能力の習得   ┗触媒としたアンデッドが所持していた【主動作型】特殊能力をひとつ、任意で選んで習得できます。    基準値、ダメージ、追加効果などは元の特殊能力に準じます。 【ハーヴェスト】 消費MP:30  対象:1体 射程/形状:接触/- 時間:30秒(3ラウンド) 抵抗:必中 属性:呪い+精神効果 概要:30秒後に対象のHPを0とし、その生命を刈り取る 《効果》  この魔法の行使時にその達成値と、カウント0をメモしておきます。  この魔法を受けた対象が、手番を迎えるたび、その開始時にメモしていた達成値を目標値として、対象は精神抵抗力判定を行います。  失敗したら、カウントを1増やします。(前述のとおり、初期値は0です)。カウントが3に達したら、その手番の終了時に、対象のHP現在値が「0」となります。  この時、生死判定に-30のペナルティ修正を受けます。  一度でも、対象が精神抵抗力判定に成功したら、その時点でこの魔法は解除されます。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <レベル15> 【レヴェルリ・ペルセポネー】 消費MP:特殊  対象:任意の地点すべて 射程/形状:10m/起点指定 時間:30秒(3ラウンド) 抵抗:必中 属性:- 概要:アンデッドを大量に召喚し、使役する 《効果》  魔物レベルが【術者のネクロマンサー技能レベル-2以下】で、分類「アンデッド」の魔物を、5体まで効果範囲内のどこかに召喚します。  召喚された魔物は、直後から、術者の指示に従って行動します。指示がない場合や、効果時間が過ぎた場合は、それら自身の本能や意思で行動します。  この魔法で消費するMPは、「(召喚するアンデッドの魔物レベルの合計+召喚するアンデッドの部位数の合計)×2」に等しい数値となります。 【ストクレストリクション】 消費MP:100  対象:術者 射程/形状:術者/- 時間:永続 抵抗:なし 属性:- 概要:デスロードになる 《効果》  術者は自らの能力をすべて維持したまま、デスロードへと変化します。各種数値は術者のものか、デスロードのものを用いるかを行使時に選びます。(後から変更はできません)  この魔法は自らの意思で解除できず、分類が「アンデッド」のキャラクターとして扱われるようになります。  【パーフェクト・キャンセレーション】で解除する場合、目標値は50になります。  この魔法によってデスロードとなったものは、今までの能力のほか、覚えていない場合は「〆真語・操霊魔法レベル15」も同時に習得します。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ <超越者専用魔法> 【クノッヘン・ブルーメ】 消費MP:42  対象:半径6m/20 射程/形状:10m/起点指定 時間:3分(18ラウンド) 抵抗:半減&短縮 属性:呪い 概要:あらゆる存在の命を養分とする華を咲かせる 《効果》  指先より黄泉の枯華を撒き散らし、対象に【威力50+魔力】点の魔法ダメージを与えます。  抵抗に失敗した場合、対象は自身の手番の終了時に【魔力】点の呪い属性魔法ダメージを受けます。  また、精神抵抗判定の達成値がこの魔法の達成値より6以上低かった場合、対象は眠りに落ちます。  眠りは精神効果属性(弱)として扱いますが、睡眠を行わないキャラクターや、精神効果無効のキャラクターにも効果を及ぼします。  複数の部位を持つキャラクターの場合、そのすべての部位が同時に対象になっていなければ、一切効果を受けません。 【ミクトランテクートリ】 消費MP:200  対象:術者 射程/形状:術者/- 時間:永続 抵抗:なし 属性:- 概要:自らの位階をリッチに引き上げる 《効果》  術者は自らの能力をすべて維持したまま、リッチへと変化します。各種数値は術者のものか、リッチのものを用いるかを行使時に選びます。(後から変更はできません)  この魔法は自らの意思で解除できず、また外部の手段によって解除する事もできません。  この魔法を行使するには、自身が事前に【ストクリストレクション】によってデスロードと成っている必要があります。